今の世の中において、経済面でも仕事上の面でも生活することの難しさをそれぞれの立場で痛感し、不安に思い、ストレスを感じている方はたくさんいます。

やっと就職できた会社での対人問題や働く環境の悪さ、せっかく入社した会社の現状にこんなはずではなかったという思いは、自分の中で次第に大きくなり「心の病」を引き起こしかねません。

日常生活において不安やストレスを感じている労働者は全体の約6割にものぼっているそうです。社内のセクハラの蔓延に上司や先輩のパワハラ、仲間内でのイジメ問題と例を挙げると問題はたくさんあります。自分で解決できるのであればすぐにでも実行しますが、大抵は何もしない方がよいお手上げ状態のケースが多く、誰も手や口を出さないから余計に酷くなることもあります。

迷惑を受けた側からすれば、言葉に尽くしがたい屈辱でありトラウマとして心に傷として残ってしまいます。心が傷を受ければ身体にも影響がでて、やがては本格的な病気へと発展します。こうした人達の精神的なケアにあたるのが、メンタルケアです。

メンタルケアを専門に行なう人達がいます。心の治療をする人が「精神科医」であり、心理テストや精神療法により問題を解決しようとする「臨床心理士」です。また心のケアにあたる目的は同じでも相手に関わる方法が違う、「精神対話士」という人達もいます。

「精神対話士」は治療や精神療法は行わず、相手の心に寄り添い対話を通して気持ちを受け入れ、相手が希望する場所に出かけて行くのも特徴です。この資格を取得するには、メンタルケア協会が認定する資格で、養成講座を修了し、精神対話士の選考試験に合格するとその資格が与えられるものです。対象とする人達は、高齢者や病人、引きこもりの人や対人関係で落ち込んでいる人、介護に疲れた人、学校生活や職場での精神的ストレスで悩んでいる人と多岐にわたっています、

さらに「メンタルケア心理士」という人もいます。心に何らかの病を持っていると言われている現代社会で精神の健康や維持をし、心の問題を未然に防ぐことを目的として、カウンセリングという相談援助の知識を認定された人です。資格を取得するには、専門の講座を受講し終了した人、認定心理士の資格を持っている人、産業カウンセラー初級の資格を持っている人、文部科学省の指定した4年制大学心理学部や学科などを卒業した人に受験資格を与えられ、学科試験と文章作成に通れば資格が与えられます。